【2015 CONCERT TOUR KIS-MY-WORLD】『Double Up』の個人的感想
この夏はニカ千に魅了されっぱなしの夏でした。
いや、正確に言うならばスタートの時点でとっくに立秋を過ぎてたんですが、ここ10年、夏の野外フェスやイベントを一年の中心に据えてきた人間なので、晩夏に心躍る出来事があると「私の夏はまだまだ終わっていない!!!」という気分になってしまうのです(ちなみに例年10月までは基本半袖で過ごします。どうでもいい情報すみません)。
それくらい、無声映画風のセンチメンタルな映像から始まるあの約5分間はアツかった。
まずは、持ち味のひとつである甘い歌声を惜しみなく披露した千賀さん。
「ここにいる5万5000人、ひとり残らず俺を見ろ!」という声が聞こえてきそうな堂々たるパフォーマンスは、スターの輝きに満ちていました。
そんな彼をまぶしく見つめながら、この確固たる自信はこちらの想像を超えた陰の努力の上に成り立っているのだろうなぁと思いを馳せ、胸を熱くしてみたり。
一方の二階堂さんは、否でも応でも高まってしまう感情を必死に抑えて“極上のスマート”を演出しているんだけど、節々で興奮や歓びがダダ漏れちゃうというか。
待ってましたと言わんばかりの気迫あふれるダンスや、ハスキーにキメつつも時々思わずうわずっちゃうラップに、その様子が見て取れました。
そのひとつひとつに鼻息を荒くする私。つつつと背中を流れる汗。一気に曇る双眼鏡のレンズ(コレ、なんか解消法ないですかね?)。
あとバックステージから現れる意表をついた演出も、サプライズ好きなニカ千らしくて沸き立ちました。
ただ2回目からは暗転した瞬間、キスブサでおなじみのニカちゃんのセリフ「マイコ、ちょっとそこで待っててもらっていい?」が毎回脳裏をかすめ、にやにやが止まらなかったのも揺るぎない事実(笑)。
加えて、カッコよく登場するために舞台裏では狭い通路を全力疾走しているという点も萌え要素でしかありません。こんな見えない奮闘努力にもついついニカ千の生き様を重ねてしまいます。
そんなふたりから連日トキメキを充電しホクホクだったのですが、個人的には現実を直視せざるを得ない出来事もありました。
17日と19日の東京公演は一般の友人とともにそれぞれ入ったのですが、最初の映像が流れた途端、計らったわけでもないのにふたりともクスクス笑うんですよ。
彼女たちはバラエティに出演しているキスマイや舞祭組の姿しか知りません。
だから、それはバカにしてるとか悪意があってとかじゃなくて、条件反射的な笑いで。
そんな正直な反応を目の当たりにして、「これが世間の反応か」と。
それと同時に、二階堂さんがよく口にする「カッコつけてるの見てクスクス笑わないで」という言葉や、「もう疲れた」と言い残して去っていかれた長年のファンの方の叫びが思い起こされ、所謂“新規”の私は今更ながら「ああ、こういうことだったのですね」と身につまされた次第です。
でも、そんな出来事のあとで見る『Double Up』でのニカ千は、心なしかいつもの数倍輝いて見えました。
実際にそれまで笑っていた友人も、ジャジーでファンキーなブラコン風サウンドに乗せて息ぴったりのシンメダンスを繰り出すふたりを見たら、思わず「カッコいい!!」と叫んでいたので、なぜかこちらまで誇らしい気持ちになったりして。
次はいつ訪れるとも知れないチャンスを前にベストを出し切ったふたり。
「いつだって全力で」「あきらめたら終わり」「“悔しい”から新しいものを」と自分を、そしてお互いを奮い立たせながら逆境にも立ち向かうその姿、本当に美しかった。
ステージに立ち続ける限り、誰がなんと言おうとあなたたちふたりはファンにとって史上最高のダンシングスターだよ。
(なんて胸を熱くしていたら名古屋追加が決定し、喜びつつもちょっぴり拍子抜け)
そういえば、公演期間中にこんなこともつぶやいたのですが。
やっとそこそこ落ち着いてDouble Upを観て思った。この曲のニカ千はまさにバディだ。歓喜も辛苦も分かち合う唯一無二の。クライマックスは、視線を合わせず背中合わせで手を打つラスト。求ドラマ化。
— aon(*`∀´*)あおん (@nikao_0108) September 18, 2015
ケントとニカはオンボロマンションの一室に事務所を構える私立探偵。
しっかり者だが美容に異常な執着を燃やすケントと、おバカだけど素直で運動神経抜群のニカのもとに舞い込む依頼は、他の事務所が匙を投げた奇妙なものばかり。
今回の依頼者はストーカー被害に悩む美女・マイコ。
どこか影のある彼女に恋したふたりは、我先にハートを射止めようと大奮闘。
途中、有線から流れる『スリラー』に合わせてケントが踊り出してしまったために張り込みがバレたり、下水道に逃げた犯人を追う場面でニカの潔癖症が発動してしまったりとトラブルに見舞われつつも、ついに犯人を追いつめることに成功。
そこに現れたのは、意外な人物だった―。
なーんて、こんな勝手な妄想をしながら電車に揺られた帰り道も楽しかったです。
ありがとう、ニカ千!