R30がジャニ沼に浸かるまで・後編
長々続いているのがなんだか恐縮な私のジャニヲタ遍歴、後半のお話です。
前編はこちら↓
2009年の「KAT-TUN Break the Records」東京ドーム公演で、晴れて脱お茶の間を果たした私。
そのままジャニーズにハマるかと思いきや、待ち受けていたのは「千原ジュニアさんにドハマりする」というまさかの展開でした。
あの、ジャニーズジュニアではありません。千原ジュニアです。念のため。
ここからは完全に余談なのですが、当時CSでは『ジュニアのススメ』というバラエティ番組の再放送が度々流されていたのです。
その中に、冬の女王こと広瀬香美先生風の歌詞を考えるという「広瀬香美先生のススメ」なるコーナーがありまして、そこで渾身のネタを発表したあと「とけるほ~ど恋した~い♪」と満面の笑みで舞い踊るジュニアさんがあまりにもかわいらしく、ジャニ沼ならぬ“ジュニア沼”に足を突っ込んでしまったのでした……。
いい機会なのでこの事態について少し真面目に自己分析してみると、ドーム公演の直後に大好きな祖父が病床に伏し、約2カ月の闘病生活の末に亡くなってしまったことで、なんだか厭世的な気分になっていたのも大きな要因かもしれません。
基本的に千原兄弟のコントはジュニアさんが作られているのですが、アホな題材であってもシュールで文学的なディテールがあちらこちらに散りばめられているので、ささくれ立った心で観ても心地よく笑えるのです。
ジャニヲタのみなさまも、お疲れの際はぜひジュニアさんのコントDVDをご覧になってみてはいかがでしょうか。
話を戻します。
そんな日々が4年程続く中、迎えた2013年6月某日。運命の日は突然訪れました。
とある理由で(長くなるので省略しますがざっくり言うと仕事関係の資料的な意味合いで)開いた某アイドル雑誌で、ひとりの美青年に出会ってしまったのです。
Hey! Say! JUMPの伊野尾慧というらしい彼は、女子と見まごうかわいらしさがありつつも、ふとした何気ない表情に色っぽさも同居していて。
その日は何をしていてもずっと彼の顔が頭から離れず、思い切って調べてみたところ、ザ少年倶楽部で『BOUNCE』を初披露したときの映像に辿り着きました。
一糸乱れぬ群舞、前後左右に分かれて行うアーティスティックなフォーメーション、ダイナミックなジャンプ。すべてに圧倒され、何度も何度も繰り返し観ました(肝心の伊野尾くんがあんまり映っていないことが少し気になりましたが)。
後日、さっそく注文した『JUMP WORLD』のDVDを観たところ、かわいいやらかっこいいやらで少々パニックに。私の中の“ジャニーズ”はKAT-TUNで完全に止まっていたため、ある意味カルチャーショックを受けましたし、数日前までは名前しか知らなったジャニーズグループ(しかもめちゃ若)に特別な感情を抱いている自分というものにも驚きを隠せませんでした。
また伊野尾さんについてより詳しく調べたところ、まず「女子と見まごう美しい容姿を持ちながらも、テキトーな言動から“ジャニーズ界の高田純次”の異名を持っている」という情報に卒倒。
話すとびっくりするくらい声が高い、のんびりしているようで実はグループきってのインテリ系男子、米への執着がハンパない、見切れ方がもはやコントなど意外性のあるキャラクターがこの上なく魅力的で、あれよあれよとお茶の間レベルでのヲタ活を再開することになりました。
これまた余談ですが、先日ツイッターのタイムラインを眺めていたところ、伊野尾担のみなさまがやたらと盛り上がっているので、これは何事とあるツイートに添付されていた動画を再生したところ、そこには「伊野尾くんがいかにかわいいか」について熱弁をふるっているジュニアさんの姿が……。
ひと通り観終わって、「私の目は間違っていなかった」となぜかガッツポーズをした自分です。
話を戻します。
そうなってくるとコンサートにも足を運びたくなるのが人間の常ですが、当時まわりにJUMPについて名前以上の知識や興味を持つ人は皆無。
伊野尾さんに至っては、一般的なR30界隈における知名度はゼロに等しかったと記憶しています(ヲタクの間ではブレイクを意味する「伊野尾革命」という言葉がささやかれ始めた時期でした)。
平成生まれを見に集う者もまた、多くが平成生まれであろう……。まごうことなき昭和生まれのソロ出陣にはハードルが高すぎる。
それから1年以上、そんな思いを胸に自分を誤魔化す日々を送っていましたが、2015年1月に伊野尾さんの主演舞台『カラフト伯父さん』の上演が決定したという発表を受け思考停止した私は、もうどうなっても知らんと勢いでファンクラブに入会。「はじめての振込」に手こずりつつも、なんとかチケットを確保するに至りました。
(もしも現場デビューに二の足を踏んでいるR30の方がいらっしゃいましたら、まずは舞台に足を運んでみるのはいかがでしょうか。ひとりでいらっしゃっている同年代の方もたくさんいらっしゃいますし、とっても気楽ですよ)
さて。ここで話が終わっていれば、当ブログタイトルも当然ながら違ったものになっていたことでしょう……。
話は少し戻るのですが、JUMPのファンクラブ入会した直後、私はある人物にひそかな興味を抱いてしまったのです。
その人とはKis-My-Ft2の北山さんでした。
ある休日、暇つぶしに年末録りためた音楽番組などを見返していたところ、今まで「キスブサの人」程度の興味しか抱いていなかった北山さんがなんだかとっても気になり出してしまったのです。
なんでしょう、ベビーフェイスに似合わぬ雄々しさがクセになるというか……。
JUMPに興味を持って以来、ジャニーズと名のつくものは以前に比べてチェックするようになったとはいえ、正直キスマイに関してはそれほど興味を持って観たことはありませんでした。キスブサは一応録画していましたが、観ないで消してしまうこともしばしば。
そこで、これは良い機会だと動画を漁ってみたところ……なんということでしょう、光の速度でハマりました。
その瞬間を思い返すに、“狩られた”という表現がぴったりだったように思います。
ええ、私は34歳にして北山先輩に狩られました。
ドアから顔だけ出して中をうかがうつもりが、そのわずかな隙に矢を射られたというか。
相手は百戦錬磨の敏腕ハンターです。アスリート級の鍛錬を積んだ猛者ならともかく、なにもかもが平々凡々な私がどうしてその矢を避けられましょうか?
すみません、話はここで終わりません。
即『Kis-My-Journey』のDVDを予約し、届いてからは夜な夜なテレビにかじりつく日々が始まったわけですが、北山さんのマルチアングルを繰り返し観ていたところ、なんだか目を惹くコが映りこんでくるのです。
一挙手一投足は大胆なのに、指先までしなやかで華麗なダンス。
気が付くと、本編でもそのメンバーばかり目で追うようになり、マルチアングルも全パートを彼にセットするようになりました。
腰を据えて細かなことを調べてみたところ、伊野尾さんとは若干ジャンルが違うとはいえ、恐ろしいレベルの“ギャップ萌え男子”であることが判明。
その後は流れるように過去のソフトや雑誌を集め、ファンの方のブログに涙し、初めてヲタ専用アカウントを作成し、コンサートにも足を運び……。気づけばシュノーケルすら用意せぬまま、これまでにないほど急速に、深く、“二階堂高嗣”という沼に浸かり、現在に至ります(JUMPに関しては、伊野尾くんひとりをというよりも、グループを応援する形に落ち着きました)。
ここまで読んでくださった方々、お付き合いいただき本当にありがとうございます。
ひとまず話はこれで終わりです。
読み返すと2年~3年のタームで心変わりしているのが丸わかりで、なんでこんな記事を書いてしまったのだろうと実は後悔しています(本音)。
もっといえば、これまでのどの担当歴よりもジュニア歴のほうが断然長いですしね……。
ときには意表を突いたパフォーマンスで驚かせてくれたり、ときには恋したときの甘酸っぱい感情を味わわせてくれたり、またあるときには笑いのネタを提供してくれたり。
ジャニーズというエンターテイメントに出会ってから、私の世界はより色鮮やかで愛が溢れたものになりました。
この幸せが長く続くように、とりあえず来年のお正月もジャニーさんの五体安穏をお祈りしてこようと思います。